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第3話 「復元不可能」 |
「ENEMIES」は完成しました。 意外にもつまづくところもなく、悩まされるところもなく。 悩まされたのは1学期の期末テストの結果がやばかったことぐらい。 なにしろ試験中は午後から休み、こんなに時間を使えるチャンスはないものだから、勉強そっちのけでプログラミングに没頭したもんだから。 悪夢は、とある日曜日の朝にやってきました。 昨晩も気が済むまでテストプレイかなりやりこんだせいで、朝の目覚めもハンパ。 今日はパッケージングつまり郵送準備をするために、投稿用テープを作成する。 テープをダビングするより、一度FM-7にプログラムをloadさせてから新テープへSAVEしたほうが確実だから、 FM-7のスイッチを入れ、r." を入れた。 (FM-7の優秀な機能、BASICコマンドの短縮。 r.は、run と入れたことと同じ。 一般的に?がprintというのは他機種でも共通しているが、FMが独自に省略コマンドとして命令文の頭文字+ドット、というのが使えた。) あれ、おかしい。 |
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いつまでたっても、 loadが始まらない。 なんでだ。 しかも、いつものデータレコーダーのload音と、違う。 本来なら、 ガー・・・・ピガーーーー ていって、 ピ のとこで、 found: |
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て、出るはずが、 音が違う。 だから、ずっとテープがまわりっぱなし。 これは、もしや、 データをセーブしたしきの音じゃないか! ・・・・・ということは、 しまった!! なんてことだ。 本体プログラムのカセットに、昨日のセーブデータを上書きしてしまっているではないか! しかも、バックアップ、してない!!! ・・・・なんてことをやってしまったのだ・・・・・・ 数ヶ月の費やした時間が、せっかくのプログラムが! 僕の大作が! 高校生活2年半ば、こんなに失墜した経験はありませんでした。 その日はなーーんもやる気が起きませんでした。 何も食べられず、毎日見ていた朝のテレビアニメも見る気がおきませんでした。 <<前ページBACK 第4話をつづけてよむ>> |
第1話 みんなドラゴン! 第2話 テーマは「SF」 第4話 ライバル出現 第5話 「グレアリング・カース」発動 第6話 そして1ヶ月後 第7話 掲載、テープログイン発売、賞金、印税 第8話 その後、そして今 資料集 return to HOME |
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